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お待たせしております、tigerbutterです。
9月3日までにお申し込み分は送付済みです。
もし、9月30日(水曜)までに、お手元に到着しなかった場合
事故(か、私のミス)の可能性が考えられますので、お手数ですが
tiger_butter○hotmail.com(○を@に)まで
「通販遅延」という題名でメールをお願い致します。
今から4日ぶんの荷物つくります。連休中には送付できる…はずです。
ほんとお待たせしております。あとしばらくお待ち頂ければ幸いです。
2009.09.17 | Comments(0) | Trackback() | その他
お待たせしております、tigerbutterです。
9月1日までにお申し込み分は送付済みです。
もし、9月25日(金曜)までに、お手元に到着しなかった場合
事故(か、私のミス)の可能性が考えられますので、お手数ですが
tiger_butter☆hotmail.com(☆を@に)まで
「通販遅延」という題名でメールをお願い致します。
9月3日ぶんの発送は月曜以降の予定です。発送したらまた更新します。
2009.09.11 | Comments(0) | Trackback() | その他
こんにちは、tigerbutterです。
ラブプラスを始めたイノッチに殺意がよぎる今日このごろですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。そしてコレって殺人予告扱いされちゃうのかしらん。
8月28、29日にお申し込み分はすでに送付済みです。
もし、9月22日(火曜)までに、お手元に到着しなかった場合
事故(か、私のミス)の可能性が考えられますので、お手数ですが
tiger_butter○hotmail.com(○を@に)まで
「通販遅延」という題名でメールをお願い致します。
現在、払込取扱票は9月4日分まで手元に到着しております。
なるべく急いで作業したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
あとブログ等で言及してくださった方や戦利品写真に掲載してくださった方とかありがとう。
エゴサーチとか…好きだから…
2009.09.08 | Comments(0) | Trackback() | 通販
http://www.comiczin.jp/info/delivery/101.html
(同人アイテム 出庫情報 秋葉原店の9月5日ぶん)
コミケ売りとお値段いっしょにしております。
よろしくお願いします。
東京近郊の通販申し込まれた方には申し訳ないかもです。
通販のほうも早めに処理致しますので
よろしくお願い致します。
きょう8/27日ぶんを送付予定ですー。
2009.09.06 | Comments(0) | Trackback() | その他
こんにちは、tigerbutterです。
本日で通販しめきらせていただきます。今回せわしなくてすいません…
8月26日にお申し込み分の荷物を
本日送付致しました。
もし、9月18日(金曜)までに、お手元に到着しなかった場合
事故(か、私のミス)の可能性が考えられますので、お手数ですが
tiger_butter☆hotmail.com(☆を@に)まで
「通販遅延」という題名でメールをお願い致します。
あと、4冊以上のご注文の方の荷物は、2つに分けて送られる可能性があります。
(そのほうが送料が安いので)ご了承いただけければと。
現在、払込取扱票は9月1日分まで手元に到着しております。
お申し込みの日にち順で処理致しますので、すいませんがいましばらくお待ちください…
2009.09.04 | Comments(0) | Trackback() | 通販
こんにちは、tigerbutterです。ご注文ありがとうございます!
8月25日にお申し込み分の荷物は
明日9月1日夜の送付予定となります。
もし、9月14日(月曜)までに、お手元に到着しなかった場合
事故の可能性が考えられますので、お手数ですが
tiger_butter☆hotmail.com(☆を@に)まで
「通販遅延」という題名でメールをお願い致します。
通販は9月4日、今週金曜までの受け付けとなります。
「通販方法の説明」をご確認のうえ、ぜひご注文をよろしくお願いします。
現在の在庫は
ドットイン 1000円
鎧YEAR 1000円
ゆううつ水ようび 500円
バルバロイ 500円
アステリスク*クライシスまたは迷子の子犬 1000円
です。
げんざい払込取扱票は8月28日分まで手元に到着しております。
先着順で発送手続きしておりますので、いましばらくお待ちください…すみません…
というかご注文をたくさん頂いてて、まさに嬉しい悲鳴。
2009.08.31 | Comments(0) | Trackback() | 通販
こんにちは、tigerbutterです。
ご注文ありがとうございます!
本日8月24日にお申し込み分の荷物を送付しました。(おまけカード付きます)
9月10日までに、お手元に到着しなかった場合
事故の可能性が考えられますので、お手数ですが
tiger_butter☆hotmail.com(☆を@に)まで
「通販遅延」という題名でメールをお願い致します。
現在の在庫は
ドットイン 1000円
鎧YEAR 1000円
ゆううつ水ようび 500円
バルバロイ 500円
アステリスク*クライシスまたは迷子の子犬 1000円
です。
通販まだ受け付けとります。
「通販方法の説明」をご確認のうえ、ご注文をよろしくお願いします。
余談ですが
バルバロイ(ログさん絵)と鎧YEAR(ヒライ画伯絵)と.in(庭さん絵)
を机に並べた時の非・調和感が素晴らしかったです。
「みんなちがってみんないい」って本当なんだね…
2009.08.27 | Comments(0) | Trackback() | 通販
こんにちは、tigerbutterです。
夏コミではありがとうございます! と共に在庫が途中で切れてしまって
申し訳ありません…せめてものお詫びと言ってはささやかですが、
今回通販分の新刊「ドットイン」はコミケ売りと値段を同じ1,000円にします。
(いつもは送料+梱包代を含み、新刊のみコミケ売り+100円という値段にしておりました。)
現在の在庫は
ドットイン 1000円
鎧YEAR 1000円
ゆううつ水ようび 500円
バルバロイ 500円
アステリスク*クライシスまたは迷子の子犬 1000円
「通販方法の説明」をご確認のうえ、ご注文をよろしくお願いします。
早めにご注文頂くと青梅さんの「ハーモニー」カードが付きます。
それでは、どうぞよろしくお願いします。
いちおう冬コミも申し込みました。受かるかどうかは謎ですが。
あと冬コミでのペーパー(「最近のペーパー」欄)。宜しければ見てやってくだせえ。tigerbutterでした。
2009.08.23 | Comments(0) | Trackback() | 通販
イノウエです。
今回の新刊「.in」の表紙はPSPで遊んでる女の子が描かれておるわけですが、おそるべきことに「PSP」についての話が一切出てこない内容となっていることに気がつきました。
まさに表紙詐欺。
せめてものアレとして、表紙イラストにからめた話を書いたペーパーをつくってみました。
ペーパーだからと普段ぜったい書かないような学園ラノベめいたことを書いてますが、例によって新刊その他にお付けいたします。
いよいよコミケ開始ですが、お越しになる猛者の方々は、くれぐれも暑さとか水分不足にお気をつけて。
2009.08.14 | Comments(0) | Trackback() | 宣伝
イノウエです。
無事に入稿も完了し、なんとか今回も新刊引っさげて夏のコミック祭りに参戦できそうです。
以下、詳細。
ゆかいゲーム読本「.in」(ドットイン)
表紙イラスト:庭さま
A5版/84P
頒布価格:1000円
【ゲスト(あいうえお順・敬称略)】
achaco
青梅松竹
氏家浩靖
うとまる
金巻ともこ
木村カナ
K(仮称)
こさささこ
サカモチ
スーパーログ
スズキトモユ
田中天
庭
速水筒
Hugo
ヒライ
V林田
冬蜂
ぽもろっそ
間宮真宰之
yama-gat
ヤマナカ
+井上雑兵、tigerbutter
【主な内容】
俺(イノウエ)は毎度毎度、同人誌に特定のゲーム(ギャルゲーとか)のことをネタにして狭く深いことを書いておるわけですが、ここらでひとつ、一歩引いた視点で「ゲーム」というものの意義、そして原点を思い返してみようじゃないかと。
そしてロクでもない思い出を掘り返して落ち込もうよ、というのがコンセプトです。
今回はちと趣向を変えて、いろいろな方にゲームについてのアンケートをお願いしてみました。
据え置き機、携帯機のデジタルなゲームのみならず、カードゲームやボードゲーム、果てはテーブルトークRPGなど形態・世代を問わず、貴様だけのゲームを語ってみろやという次第です。
その結果、俺を含めて総勢24名というボリュームになりましたが、重複するゲームがほとんどなく、かなり興味深い話が集まった……いや、集まってしまった……と思います。
アンケートとは別に、思い入れのあるゲームについての業の深いテキストをご寄稿いただいたほか、イラスト、漫画、創作文芸と今回はいつもよりかなり幅広い内容になったことですよ。
あと、ページ欄外を利用したちょっとした「おまけ」もついてます。これは、読んでみてのお楽しみというか……楽しめなくても怒らないでねっていうか……。
しつこく日時と場所を書いておきますと、2009/8/16(日) コミックマーケット3日目 東ホ09b「randam_butter」にて頒布予定です。
なお、「鎧YEAR」「乙女トリガー」「バルバロイ」など、少数ですが既刊も持っていきます。
2009.07.14 | Comments(2) | Trackback() | 宣伝
次の夏コミの新刊、ようやっと完成のめどがついてきましたので表紙だけでも。
2009.07.05 | Comments(0) | Trackback() | 宣伝
2007年冬に発行した蛮族同人誌「バルバロイ」にご寄稿いただいた伊藤計劃さんの「セカイ、蛮族、ぼく。」を公開しました。
同人誌掲載版は一部のフォントを変えたりしてますが、基本的にいただいたデータそのままです。
伊藤計劃さんの遺作「ハーモニー」が2009年星雲賞を受賞とのこと。
これで今後さらに多くの人が伊藤さんの作品にふれるのであれば、僭越ながらうれしいなーと思います。
で、伊藤さんに少なからずお世話になった我々randam_butterもお祝い……というとヘンな話ですが、なにかできんものかと考え話し合った結果、ウチにご寄稿いただいた原稿をWebで公開し、さらに一人でも多くの方々に伊藤さんの書いたものを読んでもらうのがいいんじゃねえかと。
生前、伊藤さんはご自身の同人CD-ROM「フォックスの葬送」については「コピーOK」というお考えでしたし、いち表現者としてただ純粋に「書きたい」「読まれたい」という思いを最期まで強く持ち続けていたと、俺たちは認識しています。
お願いは一つだけ。
読んで面白いと思ったら、少しでも多くの人に紹介してください。
そんなわけで、常識の範囲内で直リンク・転載オーケーです。
randam_butter
井上 雑兵(イノウエ)/tigerbutter
2009.07.05 | Comments(2) | Trackback() | 伊藤計劃
セカイ、蛮族、ぼく。
伊藤計劃
「遅刻遅刻遅刻ぅ〜」
と甲高い声で叫ぶその口で同時に食パンをくわえた器用な女の子が、勢い良く曲り角から飛び出してきてぼくに激しくぶつかって転倒したので犯した。
ひどい話だと思う。ぼくだって好きこのんでこんなことをしたわけじゃない。なんで彼女の制服を引き裂いて無残にも彼女の純潔を奪わねばならなかったかというと、それはぼくが蛮族だからだ。
ぼくにぶつからなければよかったのに。なんで。なんできみは、衝突する相手にぼくを選んだの。ぼくに罪を重ねさせたいからなの。ぼくの蛮族の血を自覚させたいから、自己嫌悪で溺れさせたいからなの。
自己嫌悪なら、たっぷり抱え込んでいる。ぼくはマルコマンニ人だ。マルコマンニ。ぼくはこの響きがほんとうに嫌いだ。フェラガモ、エロマンガ島、スケベニンゲン、一万個、レマン湖、マルコマンニ。ぼくは転校して自己紹介をするたびに嘲笑される。「マルコでマンニかよう、へっへっへ」とかいうふうに。だからぼくはそんな事を言う連中の首筋や頭蓋にアックスを叩きつけなきゃいけなくなる。そんな血の海地獄を繰り返すくらいなら、おおざっぱにゲルマン人と名乗ったほうがどんなにマシだろうか。
でも父さんはそれを許さない。お前はマルコマンニ人だ、堂々とそれを名乗ってから勝鬨をあげろ、と。
「気に障る異民族は犯すか殺すか奪うに限るな」
父さんはそういってガハハと下品な笑い声をあげる。ぼくの気持ちにはおかまいなしだ──マルコマンニに生まれたことを心の底から嫌悪している、このぼくの心には。
学校に出て来て、ぼくは自分の机の前にやってきた。茶色のニス塗りした表面に、誰かがマジックでいたずら書きをしていた──と言えればいいのだけれど、もちろん、それは「いたずら」なんていう生易しいものではない。
人殺し
くっきりはっきりのゴシック体。レタリングが上手だな、とぼくは思った。
憂鬱な眼差しをグラウンドに向ける。当然だけれども、こんなぼくに友だちはいない。一緒にいたら、斧か戦槌がいつ頭蓋のてっぺんに叩き込まれるかもしれないというのに、ぼくと関係を持ちたがる物好きがどこにいるだろうか。ぼくはこの三十人の教室に在って、いつも孤独だった。これまでそうだったように、そしてこれからもそうであるように。
と、先生が入ってきた。みんなが席に着いたことを確認すると、芝居がかった咳払いをひとつする。その爬虫類のように感情のない瞳が、一瞬ぼくのほうに向けられたような気がした。この先生が、何で私のクラスに蛮族の子がいるんですか、と校長先生に涙ながらに抗議した、という話は公然の秘密だ。
「今日、みんなに新しい仲間を紹介するはずでしたが」
と先生が言ったので、ぼくはうんざりした。なんということだろう。なんで世界はぼくにこんな不幸ばかりを押しつけるのだろう。
「残念ながら、彼女は今日ここにこられません。ここに来る途中で、蛮族に陵辱されてしまいました」
ぼくがやった、すべてぼくのせいだ、そう立ち上がってみんなの前で告白してしまいたかった。でも、そんなことをすれば非難と軽蔑の嵐がぼくを包み込み、またぞろかち割れた頭と肩から胸までざっくり裂かれた胴体の山を築き上げることになる。ぼくはそんな血なまぐさい光景はうんざりだ。人殺しの落書きのおかげで、ぼくの野蛮は発動させるべき閾値にすでに達しつつあるというのに。
皆の視線を感じる。
お前がやったに決まってる。お前のせいに決まってる。
そう疑う皆のとげとげしい視線をからだじゅうに感じる。もちろんぼくがやったのだし、ぼくのせいだし、こんなぼくは死んだほうがいいこの世で最低に下劣な生き物だ。
でもぼくはそうしない。蛮族は自分の手首を切ったり、首をくくったりしない。蛮族が切るのは他人の手首で、くくるのはローマかフン族の首だ。蛮族は無自覚に自分自身の生を肯定して、異民族を踏みつけにするどころか殺すことも厭わない。
でも、それじゃいけないんだ。
これほどまでに自省という言葉を欠いてずるずると生きていちゃ、いけないんだ。父さんとか母さんみたいな、醜い生を醜いとも思わずに、所与のものとして享受してはいけないんだ。昼休み、弁当や購買で買った焼きそばロールを頬張るクラスメートから距離を置いて、斧の柄を肩にもたせ掛け、脚を机に投げ出しながら、生肉にかぶりつくぼくはそんなことを考えている。蛮族であるという逃れ難い運命を憎みながら、骨付き肉を頬張る。罪と罰。野蛮と文明。ぼくは矛盾だ。ぼくは蛮族の世界の大いなる矛盾の針先だ。
「げげ、生肉なんかよく口にできるわね」
学級委員長がぼくの机の前にやってきて、芝居がかった嫌悪感を見せる。ぼくは溜息をつき、
「蛮族だからね。ブルータルでクルードなのが、ぼくの天然なんだ。ほっといてくれ」
すると、委員長はぼくの机の上にハート柄の包みにくるんだ弁当箱をどっかと置いて、
「これ、食べなさいよ。このわたしがわざわざ作ってあげたんだから」
「なんだよそれ」
「そんな生肉を食べてるのを見てたら哀れで見てらんないの。野蛮人に文明の味を教えてあげるっていってるのよ。べ、べつにあなたに好意があって作ってきたとかそういうのじゃ絶対にないんだからねっ。朝お弁当作ったら材料が余っちゃったから、ついでに箱に詰め込んできただけよ。野蛮人にはこんなんだってご馳走でしょ」
やれやれ。ぼくは強姦した。委員長の言葉ときたら、いちいち蛮族のぼくをいらいらさせる。泣き叫ぶ委員長の服を引き裂きながら、ぼくは黙々と自分の種族の血に従う。
ああ、ローマへ行きたい。あの鉛色に沈み込むドナウの流れを越えて、文明と光の街へ飛んでいきたい。でもそれは叶わないんだ、絶対に。
だって、ローマはマルコマンニの敵だから。
ローマの軍隊はドナウをはさんでぼくらと睨み合っているから。
孤独の裂け目を毎日少しずつ広げてゆくだけの学校から、こちらはこちらで余り戻りたくない蛮族の家に帰ると、驚いたことに父さんがすでに帰って来ていて、机の上に出来立ての生首を飾ってガハハ笑いを部屋の壁に染み込ませようとしている。
「その笑い声はやめてよ、父さん」
とぼくはうんざりして言い、
「すごく下品だよ」
「わしらは蛮族だぞ、下品なのは性質だろうが。品が下なんじゃなくてな、そもそも品が存在しないんだ。自明すぎて自省するのも馬鹿らしいくらいに蛮族だ」
そう言って父さんは机の上の頭を自慢げに示し、
「どうだこれ、ローマ軍の使者だぞ。いまとなっちゃ死者だがな」
そしてガハハ笑い。ぼくは溜息をついた。
「胴体はどうしたの」
「馬にくくりつけて、マキシマスとかいう奴らの将軍に送り返す。もうすぐ戦だぞぉ。アウレリウスも来てるらしい。知ってるか?ローマの頭領だ」
「頭領じゃないよ、皇帝っていうんだ」
ぼくはそう訂正して、頭を横目で見る。額には「SPQR」の文字が小さく刺青してあるのがわかった。携帯電話の「7」のキーにすべて押しこめられているこの四文字。この哀れな頭の持ち主は、ぼくたちマルコマンニに和平の申し出をしにきただろうこの死者は、正真正銘のローマ市民だ。セネトゥス・ポピュラスクェ・ロマヌゥス。元老院およびローマ市民。
ローマ。はるかかなた、どこか遠くの、決して届かない知性と文明の街。
そしてぼくは自分の部屋に閉じこもり、眠りにつく。蛮族のぼくの家にはシャワーも風呂もないから、そのまま寝床に入って胎児のようにうずくまり、ぼくの正気を蝕もうとする父さんのガハハ笑いから自分自身を隔離するために、手のひらでしっかりと両の耳を塞ぐ。
そう、明日は戦にいかなきゃならない。黒い森のなかで哲人皇帝の軍勢と向き合って、恐ろしい大きな木の腕で遠くから燃え盛る火の玉を投げつけてくる連中に、虚勢をはらなきゃいけないだろう。知性も慎みもかけらもない、喉から発する、コトバであるべき音の連なりを、獣の咆哮にまで貶めた、そんな蛮族の唸りをあげなければならないだろう。
セカイは、ぼくを、ぼくがそうありたいようには決してさせてくれない。
蛮族であることから逃れられるのであれば、ぼくはよろこんで目玉をふたつ捧げよう。
「おやすみ」
ぼくは机に飾ってあるローマ人の頭蓋骨にささやいて、目蓋を閉じる。
その眼窩の空洞が、じいっとぼくを見つめているのを、かすかに意識しながら。
2009.07.05 | Comments(6) | Trackback() | 伊藤計劃
こんにちは、tigerbutterです。
ごめんなさい、現在通販を休止しております。
そしてさらに申し訳ないことに、現在新刊製作中のため
レスポンスも遅れ気味となっております。
コミケには「バルバロイ」も持っていき
余ったらその後通販期間も設けますので
なにとぞお許しを。
追ってメールで返金のご相談をしますので
お待ち頂ければ幸いです。すいません…
2009.06.29 | Comments(0) | Trackback() | 通販
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