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V林田の話をしよう。
当randam_butterの同人誌を読まれている方ならご存知であろう、あのV林田のことだ。
出生直後、泣き声の代わりに流暢な九九(しかもややこしい七の段)を詠唱したと言われ、長じてからは「生けるアカシックレコード」の異名を持つほどの博覧強記ぶりを発揮し続ける、まさに”知の巨人”。
しかしそれをおくびにも出さない腰の低さと、年齢にそぐわない落ち着き。
そしてなによりも、百合至高論及び陰茎排斥論を公言してはばからない芯の強さをあわせ持つ、類まれなる好漢である。
*
気が付けばまた、夏が始まろうとしている。
某県、某市の喫茶店にて、俺とV林田が向かい合っている。
蝉時雨が遠くに聞こえる。
「今回もお忙しいところ、ご寄稿ありがとうございました」
俺はテーブルの上で原稿用紙を揃えながら彼のほうをちらりと盗み見る。いつもなにかに苦悩しているような――難しい表情を浮かべているV林田だが、今日はいつにもまして深刻な表情である。
「あの」
さすがに心配になって、俺は声をかけてみる。
「どうかしたんですか。まるで人でも殺してきたみたいな顔してますよ」
V林田はぎろり、と血走った目を動かし、その焦点を俺に合わせる。
もしも幽鬼というものがこの世にあり、それに睨まれたなら、きっとこのような気分になるのだろう。
空調のせいとは思えないほどの異様な寒気を感じ、俺はそそくさと退散することにする。
「……じ、じゃあ俺はこれで」
「井上さん」
はじめてV林田が言葉を発する。それは、まるで砂漠の上空を旋回する凶鳥が発する声のような不気味な響きを伴い俺に届く。
「井上さん、randam_butterの同人誌に寄稿できるのは――これが最後になるかもしれません」
「えッ」
突然の話に、俺は動転する。
見ればV林田は、愛用の鎖鎌の刃をせわしなくさすり、分銅の具合を確かめることに余念がない。その柄を固く、強く、拳に血がにじむような勢いで握り締めながら、彼は語る。
許せない男がいる。
V林田の矜持にかけて、死んでも倒さなければならない男がいる――と。
普段は温厚なこの男が、それほどまでに敵視する男とは、いったい誰なのか。
それを問うと、V林田は黙して立ち上がり店の外へと歩き始める。
慌ててその背を追いかけようとする俺の耳に、つぶやきのような小さな声が届く。
「――竹本まさお」
*
というわけで、同人ゲーム界の雄・半端マニアソフトさんにて我らがV林田さんと、ネットアイドル(雄ドル)竹本まさおさんとの対決企画(4年越しの大作ノベルゲーム"Indigo"完成記念)が公開されております。
我々randam_butterも、V林田親衛隊(通称”Vの騎士団”)として、相模大野まで応援に行って参りました。
ここぞとばかりにこしらえたVグッズに身を包んで……!
■V林田Tシャツ
■V林田エコバッグ
詳細はこちらを読んでいただくとして。
空前絶後、抱腹絶倒、まさに未曾有の対決に立ち会うことができた、実に有意義な一日でした。
絶好の行楽日和としか言いようのない超晴天のもと、暑苦しく本気の草相撲をとる三十路前後の男ふたり。
公園で遊ぶ子供たちの楽しげな声に混じる蝉時雨……。
忘れられない、夏の思い出です。
あと、光栄なことにV林田エコバッグが今回の企画におけるプレゼントグッズに選ばれてしまいました。
作っといてなんですが、こんなもん欲しがる人間の気がしれません。
少数しか作ってないのですぐなくなっちゃうかもしれませんが、今回ウチの同人誌を買ってくれた方に先着でV林田エコバッグをお配りいたします。
3日目 東地区ニ-43b「randam_butter」にて!
2010.08.08 | Comments(0) | Trackback() | イノウエ
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